女子 大会展望

Aブロック
  Aブロックは、拓殖大学が最有力候補と言える。それを鹿屋体育大学、専修大学、早稲田大学が阻止することができるか。
 前大会、女王の座についた拓殖大学は、すでに関東女子トーナメント・リーグと王者の地位に君臨している。このチームを引っ張るのは、長身シューター♯4小林と強気なプレイが持ち味の#5星である。さらに、ユニバーシアードで活躍を見せた#7矢農や#8森、どんな体勢でもシュートをねじ込む#11佐藤と、下級生の勢いも十分である。抜け目のない選手層を武器に、今シーズン3冠を果たせるか。
 九州リーグの混戦を勝ち抜いてきた鹿屋体育大学は、安定感抜群のガード陣と高い得点力を持つフォワード陣を有する。特に、国際経験を積んできた#7小池は、柔軟なプレイで次々とシュートを沈める。さらに、キャプテンの#8高岡、ずば抜けた跳躍力でリバウンドをもぎ取る#4玉城と、最上級生の活躍が勝利への鍵を握る。インカレ予選では主力が怪我で苦しんだものの、今大会では大爆発するに違いない。 
今シーズンに入り、成長著しい専修大学。点取り屋の#11相原を筆頭に、華麗な3Pシュートでゴールを射抜く#15高橋、体を張ったインサイドプレイが魅力の#91藤岡と、能力の高い選手が揃っている。自分達のペースへ持ち込み、虎視眈々と上位進出を狙う。
 早稲田大学は、器用なステップワークで観客を魅了する#7柴田、非凡なパスセンスでチームを引っ張る#6松井がチームの要となる。さらに今季は、迫力溢れるインサイドプレイでチームを鼓舞する#8丹羽が新たな戦力となり、一味違ったバスケットを見せてくれるだろう。有終の美を咲かすことができるか。


Bブロック
 シード校の筑波大学が有力校と予想されるが、松蔭大学や白鴎大学も関東リーグの借りを返すべく、虎視眈々と勝利を狙ってくるだろう。
 ユニバーシアードでも主力として活躍した#4大鷹、#9中川、#8服部を擁する筑波大学。加えて、巧みな駆け引きで次々と得点を挙げる#13福士、苦しい場面で見せる強気な姿勢が流れを呼び込む#14水谷と、理想的な布陣となっている。関東大会では春、秋ともにあと一歩のところで優勝を逃しているが、有する実力は確かである。4年間叶わなかった日本一に向け、チーム一丸となって突き進む。
 松蔭大学のポイントゲッターは、#6木村、#7本間、#8田中の3選手である。高確率な外角シュートを武器に、いかなるディフェンスにも怯むことなく、わずかな隙を確実に得点に変える力を持つ。また、#5岩澤の活躍は数字には表れないものの、影の立役者としてチームに貢献する。身長の高いチームではないが、持ち前のスピードと闘志を存分に発揮し、上位入賞を狙ってくるだろう。
 爆発的な得点力を持ち、一発勝負に強い白鴎大学。高い身体能力とカリスマ性を兼ね備えた#4藤井、大黒柱として欠かせぬ存在となった#14王は、下級生時から共にチームの苦楽を分かち合ってきた。関東女子リーグでは不本意な結果となってしまったが、学生最後となる今大会、更なる飛躍を見せてくれるに違いない。順当に勝ち上がれば2回戦でぶつかる松蔭大学との関東対決は激戦が予想され、注目の一戦である。
 九州リーグで優勝まであと一歩のところに迫った西南女学院大学。#4田中、#5酒井の最上級生コンビが、プレイ面でも精神面でもチームの柱となる。一戦必勝を掲げ、大金星を狙う。


Cブロック
 大阪体育大学と山形大学の一騎打ちに割り入ってくるのは、どの大学か。地域色豊かなこのブロックは、どのカードも面白い試合展開となるだろう。
 昨年惜しくもインカレ2連覇を逃した大阪体育大学。司令塔の#4田上は、小柄ながらも巧みなパスワークや、自身のスピーディーなドライブで、ディフェンスを切り崩す。また、#5竹本は常にゴールへ向かい、卓越した1on1テクニックでシュートを沈める。他にも、関西女子リーグで優秀選手賞に選出された#15瀧井や、フリースロー王に輝いた#11広倉など、多彩な選手が揃っている。王座奪還に向け、決死の戦いを挑んでくるだろう。
 東北リーグで5連覇を成し遂げ、今やインカレ常連校となった山形大学。キャプテンである#4佐藤は、誰にも負けない強い気持ちでリバウンドや得点に絡み、チームを勝利へと導く。また、#7糸井は前大会で3ポイント王に輝き、その名を全国に知らしめた。ここ3年、ベスト8入りを果たしている山形大学だが、更なる高みを目指し、一戦一戦を確実に勝ち抜いてくるだろう。
 昨大会、3位を賭けて戦った武庫川女子大学と日本女子体育大学。昨年の主力が大きく抜け、シーズン当初から苦しんできた両チームの状況は同じである。奇しくも今大会では1回戦で対戦することとなり、意地のぶつかり合いとなるだろう。大応援団の声援を背に、大いに盛り上がる試合となるに違いない。
 また、東海リーグで得点王とリバウンド王の2冠を勝ち取った#15徐を擁する桜花学園大学と、自由自在な攻撃と変幻自在のディフェンスが持ち味の立命館大学との一戦も注目である。


Dブロック
 Dブロックは、大阪人間科学大学、愛知学泉大学が順調に勝ち上がれるか。それとも、シード校を破るチームが出てくるのか。
 今シーズン関西地区で2冠を収め、インカレ第2シードを勝ち取った大阪人間科学大学は、主将の#4田實を筆頭に、内外バランスのとれたプレイスタイルで戦ってくる。関西女子リーグの個人賞を総なめした#5玉井は、試合の流れを変える3Pシュートを武器とする。さらに、リバウンドを量産する#7杉中ら下級生が成長を遂げ、チームに活力を与える。スピードに乗った攻撃を展開し、先行逃げ切りの必勝パターンに持ち込めば、悲願の初優勝も夢ではない。
 東海リーグで全勝優勝を果たした愛知学泉大学は、今季も強固なディフェンスから多彩なオフェンスを展開する。このチームの中心を担うのは、強いキャプテンシーでチームを牽引する#4杉山と、東海リーグでMVPに輝いた#5小笠原の4年生コンビである。さらに、ルーキーとは思えない安定感を見せる司令塔#16薮田は、堅実なゲームメイクでスピーディーなバスケットを演出する。9年ぶりの栄冠を手に入れることができるか。
 今季、惜しくも1部復帰を阻まれた日本体育大学。今や欠かせない存在となった#5堀川、#7青山の更なる飛躍に期待がかかる。順当に勝ち進めば実現するであろう愛知学泉大学との一戦は、伝統と歴史を誇るチーム同士の対決であり、見物である。
 関西外国語大学は、関西女子リーグで上位校を破り、着実に実力を伸ばしてきている。鋭いドライブで相手ディフェンスを突破する#8金原を起点に、粘り強いディフェンスから速い展開へと持ち込む。番狂わせを見せてくれるか。
 他にも、長身センター#20ジャトゥをキーマンとし初出場を決めた環太平洋大学や、東北地区1位の山形大学を苦しめた仙台大学の存在も、ダークホースとして気になるところだ。


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