女子 大会展望

Aブロック
   昨年度インカレ覇者であり、今年度も関西女子リーグを全勝で制した大阪体育大学が頭一つ抜け出ていると言える。
 大阪体育大学の持ち味は、最後まで諦めない粘り強さにある。アウトサイドプレイヤーの#5渡部、#10竹本が積極的にシュートを放ち、インサイドの#9藤井が得点を決めるまでオフェンスリバウンドに飛び込む。シンプルな戦術を40分間徹底するオフェンスで、2連覇を目指して勝ち抜いてくるだろう。
 2年連続ベスト8に駒を進めている山形大学は、戦いの中で成長し続けるチームであり、今年こそ4強入りを狙ってくるだろう。オフェンスの起点となるのは、司令塔の#4坪谷。鋭いドライブで相手を切り崩し、得点やアシストを量産する。また力強いリバウンドでチームを支える#6佐藤(知)、ルーキーの#15阿部のプレイにも注目である。
 関東女子リーグで念願の1部復帰を果たした玉川大学は、勢いに乗っているチームである。パワープレイが持ち味の#13根岸、身体能力の高い#10有山を中心に、中・外バランス良く得点を稼ぐ。さらに、キャプテンの#4高橋の勝負所での高確率な3Pシュートは、チームを勝利へと導く。今大会も大応援団とともに、全員バスケットで上位進出を狙う。
 東京学芸大学は、攻守の切り替えの早さが特徴のチームである。下級生時からチームの主力として戦ってきた#4陸田と#7清水の最上級生コンビが勝利への鍵を握るだろう。また、フルコートで相手にプレッシャーをかける#12矢後のディフェンスは必見である。山形大学と激突する1回戦は、熾烈な戦いとなることが予想される。


Bブロック
  シード校の日本女子体育大学と愛知学泉大学が有力である。この2校を破るチームは出てくるだろうか。
 関東女子リーグで惜しくも準優勝に終わった日本女子体育大学は、今大会も波乱を起こしてくれそうだ。強いキャプテンシーを持つ大黒柱#4早野、抜群の身体能力で相手を圧倒する#5田中、関東女子リーグ得点王の#15李を中心にゲームを組み立てる。チームに活力を与える大応援団を背に、日女旋風を巻き起こせるだろうか。
 東海地区を制した愛知学泉大学は、昨年度インカレのディフェンス王#4中尾を筆頭とした、伝統のチームディフェンスを武器に今大会へ挑んでくる。運動量豊富なガード陣や高さのあるインサイド陣と駒が揃っており、選手層が厚いのが強みである。東海地区トップクラスの力強いリバウンドと得点力を持つ#5杉山(り)を中心に、ひたむきなプレイで女王の座へと突き進んでいくだろう。
 速いゲーム展開とアグレッシブなプレイが持ち味の白?大学は、一度波に乗ると手に負えない。芯の強さを見せる#4喜友名、#5石島らの最上級生がゲームを牽引する。さらに大型センター#14王の力強さだけでなく、器用さにも磨きがかかったインサイドプレイは見物である。
 早稲田大学は、関東女子リーグ後半で強豪校から次々と白星を飾った、成長著しいチームである。国際大会の経験をもつ#7柴田がオールラウンドな活躍で得点を量産し、#18渡辺と#33光山の1年生コンビが思い切りの良いプレイで流れを呼び込む。関東女子リーグでは7位と苦汁をなめたが、インカレの舞台で屈辱を果たせるか。
 他にも、九州リーグで鹿屋体育大学に黒星をつけた九州共立大学が息を潜めている。


Cブロック
  筑波大学、拓殖大学、大阪人間科学大学、松蔭大学といった優勝候補のチームがひしめく激戦区となった。
 関東女子リーグで見事5連覇を達成した筑波大学は、闘志溢れる姿勢でチームを奮い立たせる#4有明と、確率の高いシュートでチームを勢いづける#6伊藤の4年生コンビが軸となる。加えて、上級生となり安定感が増した#12大鷹、1年生とは思えない執拗なディフェンスで相手を苦しめる#14水谷にも注目である。今年こそ悲願のインカレ優勝となるか。
 爆発的なオフェンス力を持つ拓殖大学は、勢いに乗ると誰にも止められない。頼れるキャプテンである#4小川は、どこからでも得点できる高いスキルを持ち、要所では必ず3Pシュートを沈める。しなやかさと力強さを兼ね備えた#6森も、昨年よりプレイの幅を広げ、相手にとっては厄介な存在と言える。チーム一丸となりインカレ初優勝を目指す。
 昨年度準優勝の大阪人間科学大学は、今年の全関西選手権、西日本選手権と2冠を達成しており、その実力は十分に評価できるだろう。下級生時から中心選手である#5佐藤は、最上級生としてチームを引っ張る。彼女のオールラウンドな活躍が勝利への鍵となるだろう。またテンポ良く3Pシュートを放つ#9玉井、新たな戦力となった#16栗原のプレイにも期待したい。
 言わずと知れた走るバスケットを貫く松蔭大学は、どんな体勢からでもシュートを決める#5武本、関東女子リーグで3ポイント王を獲得した#10木村が得点源である。そして、どこからでもリバウンドに飛び込む#4渡辺の存在は、味方の思い切りの良いシュートを引き出す。2回戦で実現するであろう筑波大学との一戦は、今大会一番の注目カードと言えるだろう。


Dブロック
  様々な地区からの代表校が揃い、ベスト4を賭けた熱戦が繰り広げられると予想される。
 第2シードを勝ち取った武庫川女子大学は、関西女子リーグで着々と実力をつけてきたチームである。当たり出したら止まらない3Pシュートが武器である#6荒木、抜群のスピードを持つ#7鈴木、安定したプレイでチームを支えるキャプテンの#4加藤と、個性豊かな選手が揃っている。大応援団の声援を力に変え、「雑草魂」を胸に、チーム一丸となって上位進出を狙う。
 九州リーグを制した鹿屋体育大学は、展開の速いバスケットが持ち味である。日本学生選抜に選ばれた経験もある#4出岐と#7小池が攻撃の要となり、得点を量産する。さらに、今年の九州リーグで最優秀選手賞に輝いた#10池上の安定したシュート力と、広い視野から繰り出されるアシストにも注目である。
 桜花学園大学は昨年までと主力がガラリと変わったものの、春の東海地区トーナメントで優勝しており、その実力は侮れない。中でもルーキーながら、爆発的な得点力とリバウンド力でチームを鼓舞する#13徐のプレイは必見である。また、2ガードの#5川畑と#6安井、キャプテンの#4萩森が安定したプレイでゲームを組み立て、チームを勝利へと導く。
 専修大学は、高確率な3Pシュートを放つ#5横山、ここ一番で確実に点を取る#11相原、インサイドで体を張るルーキーの#91藤岡と、一人ひとりが高い得点力を持つ。そして、このチームをまとめるのが#4大野であり、彼女の巧みなゲームメイクは観客を魅了する。一戦必勝を掲げ、ベスト8以上の結果を目指してくるだろう。


(C)Japan Intercollegiate Basketball Federation.